高齢者110番 3割が1000万円超える取引

2009年11月19日 11:00

 国民生活センターが2日間にわたって行った高齢者110番(高齢者被害特別相談)で、寄せられた相談件数のうち、契約購入金額が1000万円以上の高額な案件が3割近くに上っていたことが分かった。

 高齢者110番は今年9月17日と18日に特別回線を設置して開設したもの。女性から10件、男性から8件の相談が寄せられた。

 相談では出資や未公開株、借金など金融商品に関するものが5件。契約額が大きくなりやすい先物取引などの相談もあった。契約金額では100万円を超える相談が7件で、うち5件は1000万円を超え、平均1272万円にのぼっていた。

 センターでは「先物取引、事業への投資、利殖に関する相談が寄せられ、その多くが現金払いで、かつ支払済みだった」と報告している。

 センターでは「高齢者の契約トラブルは代金をすでに全額支払っているケースが多い。未公開株や投資の勧誘では売り手や買い手がタイミングよく現れ、株式購入や出資を促す劇場型と呼べるケースが見られた。うまい話が、簡単に転がっているはずはないことを念頭に、利殖や投資については、すぐに購入や出資を決断せず、信頼のおける人に相談することが大切」などのアドバイスを行っている。
(編集担当:福角やすえ)