農林水産省では食品のプライベートブランド(PB)商品に関する調査を近く始める予定だが、日本政策金融公庫が食品のPB商品に関して、その購入状況や商品に求めるもの、PB商品へのイメージなどを消費者にアンケートした結果、メーカー商品と比較しても「安全性にほとんど差はない」と考える消費者が75.7%、「おいしさ」でも63.2%、「信頼感」でも62.2%が「ほとんど差がない」と感じていることが分かった。同公庫では「PB商品は消費者の信頼を得ていると考えられ、かつ、消費者のニーズを捉えている」と分析しており、価格の安さ以外の面でも支持されていることから、今後、さらに、PB商品市場は伸びるものとみられている。
調査は今年7月1日と2日に全国の20歳代から60歳代の男女2000人を対象に実施したもの。
それによると、消費者の6割がPB商品を購入しており、1年前に比べて購入する量や頻度が「増えた」、「かなり増えた」という人も牛乳・乳製品では22.6%、菓子でも22.5%、麺類で20.8%あった。
PB商品に求めるものでは価格の安さがトップで74.7%、 次いで安全性の高さ(55.9%)、おいしさ(39.0%)、国産原料の使用(15.9%)だった。
PB商品を購入しようと思う価格水準については「通常のメーカー商品に比べ1割以上安ければ購入する」が38.8%で最も多く、「2割以上安ければ」は29.5%だった。
同公庫では7月に食品関連企業6873社を対象にPB商品に対する取組などをアンケート調査しており、回答のあった2786社(製造業1735社、小売業272社)のうち、製造業者の64.2%、小売業者の71.8%がPB商品を扱っており、製造業者の23.2%が扱いを増やしたい、小売業者の9.8%が新たに扱ってみたい、と思っていることが分かった。
(編集担当:福角やすえ)