警察庁は今年から月別に自殺者状況を公表することにした。それによると、1月の自殺者は2645人。1日あたり85人が自ら命を絶っていた。東京や大阪、埼玉など大都市に多かった。
これは、経済情勢の悪化に伴い、自殺者が増加しており、状況を年別でなく、月別に公表するよう求める声が強くなっていたことに対応したもの。
それによると、1894人が男性で、751人が女性。発見された場所別にみると、東京が最も多く255人、次いで大阪の159人、埼玉の155人、愛知と神奈川の138人、千葉の131人、北海道の118人、兵庫の114人、福岡の100人だった。最も少なかったのは鳥取の14人。
今年2月に開かれた政府の自殺対策推進会議では出席者の中から「年度末にかけて派遣労働者が12万5000人近く解雇されるのではないかということも言われており、既に正規職員の解雇ということも出てきている。そういう中で、自殺対策の広報を孤立している人たちに届くような工夫が必要。派遣労働者の場合は大変孤立しており、一人で寮を退去して別のところに行ってしまう。そういう人たちにぜひこのような情報が届くような工夫をお願いしたい」「深刻な不況が自殺の増加につながりかねない、これは事実だと思う。ただし、善意からの報道であっても、報道の仕方を誤ってしまうと、連鎖、群発自殺につながりかねないということをぜひジャーナリストの方々には気をつけていただきたい。不況と自殺の問題は非常に深刻だが、報道の際は、どのようにしたら助けを求めることができるか、必ず救済の手段もあるという点をつけ加えていただきたい」などの意見が出された。
ちなみに、福島県精神保健福祉センターでは「うつ・自殺予防のページ」を開設している。「ひとりで悩んでいませんか。相談機関の案内も」紹介。
http://www.pref.fukushima.jp/seisinsenta/specify/depression/