首相「わたり認めない」と衆院本会議できっぱり

2009年01月30日 11:00

 麻生太郎首相は1月29日開かれた衆議院本会議で、官僚が天下りを繰り返す、いわゆる「わたり」について、「国民から厳しい批判を受けており、(公務員OBの就職斡旋について)今後、斡旋の申請が出てきても、認める考えはない」と承認しない意向であることをきっぱり明言した。

 これにより、公務員OBの就職斡旋について首相として、承認しないことを公式の場で表明したことになる。

 これは、細田博之自民党幹事長の質問に答えたもの。政府は2006年から2008年の3年間で、少なくとも、わたりの斡旋件数が11省庁で32件あったことを認めており、民主党議員からは「32件のわたり斡旋のうち、総務省が6件と最も多く、国家公務員の定員管理や給与水準の変更など、政府の人事政策の中枢を担う総務省によるわたりの斡旋が最も多いことは言語道断」と痛烈な批判がなされていた。