定額給付金 所得制限を市区町村に委ねる?

2008年11月13日 11:00

 生活支援定額給付金について、11月12日、与党内で給付額や所得制限などについて合意した。

 合意内容は、給付については1人あたり1万2000円とする。ただし、65歳以上と18歳以下の人には8000円を加算する。所得制限を設ける場合には、各市区町村がそれぞれの実情に応じて交付要綱を設けて決定する。その場合、所得制限の下限は年間所得1800万円とするというもの。また、政府・与党は来年3月までの年度内支給を行うとしている。名称については、「定額給付金」のままで実施することとした。

 所得1800万円というのは、サラリーマンなどの給与所得者の場合には、2074万円にあたる額になる(与党)といい、自営業者などでは、売上から必要経費などを引いた額になるとしている。

 民主党の鳩山由紀夫幹事長は同日午後、政府・与党が給付対象の所得制限を1800万円とした上で、制限の設定を「市区町村の裁量に委ねる」と決めたことに対し、「二転三転、四転五転六転、七転八倒と政府の体をなしていない。国民の皆さんにとっても極めて評判が悪い制度」と批判するとともに「政府・与党自らが所得制限を決められないから市区町村に丸投げするやり方はあまりにも無責任ではないか」と厳しく非難している。

 与謝野馨経済財政政策担当大臣は前日の記者会見で、定額給付金について「あくまでも社会政策的に所得の少ない方々に対しての生活支援ということでありまして、生活支援を必要としない方に給付するということは、もともと考えていない制度であったわけです。

 ただ、所得制限をすると、市町村の窓口が混乱する。そういうことは市、町村会全てからの話で、実際窓口に何万もの人が押しかけると、仮に所得制限をすると、その所得をチェックするのに非常に多くの時間を費やすということで、迅速に給付するという面からは、所得制限があると大変大きな障害になるということが、市長会をはじめ多くの地方自治体からそういう声が出てまいりましたので、それには対応しなければならないと。また、所得制限がなくても、これを三千数百万世帯に間違いなく配るということは、それぞれの自治体にとってはなかなか重い仕事量になる可能性があって、千九百前後の自治体がうまく対応できるかどうかということは、これからもう一度相談をしなければいけないことだと思っております」と現場での対応を懸念する発言を行っていた。

 また、同大臣は「2兆円のお金をまとめて使えば、相当大きな仕事ができるということは国民もよく知っておられるので、まとめて大きな仕事をした方がいいんじゃないかという意見が存在することは認めますけれども、給付金自体は、私のところに来たメールの全てが、『自分はある一定以上の所得があるけれども、ぜひ受け取りたい』『自分は長い間、納税をしてきました』と、そういう方が多いので、全体としては受け取りという行為が実際行われれば、また評価は違ってくるだろうと思います」と語り、今回の生活支援策が評価される結果を生むだろう、との見通しを示した。