厚生労働省が全国の児童相談所で平成19年度に受け付けた児童虐待に関する相談対応件数は4万639件と平成11年度(1万1631件)に比べ、3・49倍となり、毎年、右肩上がりで増加していることが分かった。
同省では「こどもの命が奪われるなど重大な児童虐待事件も跡をたたず、社会全体で早急に取り組むべき重要な課題になっている」と深刻に受け止めている。
相談対応件数は平成15年が2万6569件、16年3万3408件、17年3万4472件、18年3万7323件、19年4万639件と伸び率も大きい。虐待を受けたこどもの年齢で最も多かったのは小学生。次いで、3歳児から学齢前児童、3番目には0歳から3歳未満までの乳幼児だった。
厚生労働省雇用均等・児童家庭局総務課虐待防止対策室では「虐待を受けたと思われるこどもを見つけたときは、近くの児童相談所や市町村の窓口などに連絡してください。連絡した人の秘密は法律で守られています。また、出産や子育てに悩んでいたら、ひとりで悩まず、近くの児童相談所や市町村の窓口などに相談してください」と呼びかけている。