金子一義・国土交通大臣は閣議後の麻生太郎総理との懇談で「今、金融状況が大変厳しい。特に中小企業の資金繰りが大変ですので、今度、1次補正予算で9兆円、6兆円と3兆円の部分ですけれども、10月30日から実施される。それが円滑にいくようにとの指示があった」と語ると共に、「銀行の貸し戻しみたいなことにならないように十分気をつけてやってほしいとの要請を受けた」と話した。
これは保証枠を作った時に、こちらの補償を受けてお金を借り、既存の銀行に返してしまう。既存の銀行が返させてしまうという銀行の貸し戻しのような事態が行われれば、中小企業に対する経済対策としての実効性が期待できなくなることへの懸念と、金融機関の姿勢に対するけん制の意味があるようだ。
株価の暴落に伴い、銀行は安全度の高い企業にのみ融資をし、リスクの高い企業への融資をなるべく避ける姿勢を強めているとの指摘もある。こうした動きに対する懸念を表したものとも受け取れる。