メタボリックシンドロームの意味も分かっての認知度が87・6%と平成19年調査より10・3ポイント増えていることが、内閣府が今年2月から3月にかけて実施した「食育に関する意識調査」で分かった。
調査は全国の20歳以上の男女3000人を対象に調査員による個別面接聴取により実施され、1745人から回答が得られた。
それによると、食育に関する周知度では「食育のことばを知っていた」人が74・0%と7割を超えた。前回(平成19年3月)調査より8・8ポイント増加した。3年前の17年7月調査からは21・4%の増加になっており、食への意識の高まりが窺える結果になっていた。「食育に関心がある」と回答した人は75・1%にのぼっていた。前回より5・5%増えている。
また、メタボリックシンドロームを知っているかどうかでは、87・6%が意味も含めて知っていると回答し、国民の間に、認知度が高まってきていることが窺えた。次いで、予防や改善のための食事や運動の実践度では「継続的に半年以上実践している」人が30・3%、「半年未満だが、実践している」という人が3・9%と、現在、3人に1人は実践していることが分かった。また、「時々、気をつけているが、継続的でない」人が31・7%、「近いうちにしようと思っている」人が14・2%と行動に移す人も増えつつある。内閣府では「性別、男女別では実践している人は男性の60代以上、女性では60代で高い」としている。特に70歳以上の男性では46・8%の人が半年以上継続して実践していると回答していた。
食生活については男性の42・6%が、女性の29・2%が「満足している」と回答。総合でも、「まあ、満足をしている」を含めると88・8%が、特に男性では92・5%が「満足」している状況だった。食生活で不満としたのは、男性が0・9%、女性が1・2%。
一方で、食生活に不安や悩みを感じているとの回答も男性の3人に1人、女性の2人に1人あり、その内容は「食品の安全性」が81・0%、「家族の健康」が50・7%、「自分の健康」が46・4%が上位を占めた。また、「食べ残しや廃棄などによる環境への影響」(32・1%)や「家計や食費について」(24・3%)不安をあげる人も少なくなかった。