ブラジルの一般市民が日本や日本人に対してどのように思っているのか、外務省が今年1月に行った対日世論調査の結果、日本人に対しては「礼儀正しく熱心な努力家というイメージ」を抱いていることが分かった。回答した人の、およそ2人に1人(45%)が日本人は献身的、努力家というイメージをもっており、次いで能率的(37%)、礼儀正しい(35%)というイメージをあげていた。
これは日本ブラジル交流年・日本人ブラジル移住100周年にちなみ、同省がブラジルの民間調査機関に委託してサンパウロ、リオデジャネイロ、ブラジリアのブラジル主要3都市の一般市民約1000人に対面調査したもの。
日本とブラジルの両国関係については、74%が友好的であると回答。約9割が両国の関係は強化されている、としている。さらに78%の人が「日本を信頼する」と回答していた。また、ブラジルが関係強化すべき国として、3人に1人(34%)が日本をあげていた。米国をあげた人は45%、中国をあげた人は20%だった。
経済面で日本がブラジルの経済発展に貢献しているかどうかの問いでは、72%の人が貢献していると回答。91%の人は日本企業のブラジル進出を歓迎すると回答していた。ブラジル投資を期待する分野としては自動車・エネルギープラントなどの重工業(41%)、クリーンエネルギーや環境(40%)、農業(30%)だった。
政治面では日本を信頼するとの回答の多さを裏付けるように「日本は国連安保理の常任理事国となるべき」との回答が75%にのぼっていた。理由として「経済大国である日本の存在は安保理の機能の実効性を強化する」というものが55%と最も多かった。
また、ブラジルに住む日本人について、69%の人がブラジルに適応しブラジル人とよく共存していると回答、81%の人が日系人はブラジルに貢献していると回答していた。
外務省では「日本に対する高評価の背景として、日本のブラジルの経済発展への貢献や日系人のブラジル社会における貢献が大きな要因であることが示された」としている。