コンビニ市場、好調と低調の二分化

2012年10月10日 11:00

 2011年度の業界全体での年間売上高が前年比8.2%増の8兆6769億円と年々市場を拡大しているコンビニエンスストア業界。このコンビニエンスストア業界が、10月に入り続々と第2四半期決算を発表している。

 ローソンは、チェーン全店売上高が計画比98.7%と予想よりは下回っているものの前年比では106.0%と増加しており、営業利益も前年比・計画比共に100%を上回っている。同社が重視する既存店荒利益高前年比は102.0%と前年を超過しており、女性やシニアの客層拡大を目指して強化してきた惣菜やサラダ・生鮮食品などが計画通りの成果を上げているようである。また、客層の拡大により、住宅立地中心に出店余地が広がっており、出店も計画を大幅に上回って推移しているという。

 一方でミニストップは、単体での営業利益が前期比81.8%、予想比80.6%。連結における営業利益でも前年比75.1%、予想比75.1%と低調気味である。しかしその要因は主に販管費の増加であるためか、通期では営業利益78億円と前期比101.1%、当期純利益も35億円と前期比112.9%と予想しており、下期での挽回が十分に可能であると見ているようである。

 またセブンイレブンを展開するセブン&アイホールディングスは、コンビニエンスストア事業は前期比106.1%の1165億円と過去最高益を達成しているものの、スーパーストアや百貨店事業の減益が著しく、スーパーストア事業については前期比44%の92億円、百貨店事業についても前期比58.1%の12億円と厳しい状況にある。その主な要因として、第二四半期における天候要因や前年は震災の影響で需要増となった反動が挙げられている。これらの実績を踏まえ、営業利益については3150億円から3080億円へ、当期純利益でも1550億円から1430億円へと、通期での業績予想を下方修正している。

 その他、スリーエフは既存店平均日販売の減少や総店舗数の減少など厳しい状況下にあり、営業総収入の業績予想を137億5000万円から129億7600万円へ修正するとともに、営業利益や経常利益、四半期純利益も総じて下方修正している。サークルKサンクスも、本体単体・連結子会社ともに売上高は前年比減、営業利益も減少。しかしこれは、「加盟店の利益の向上」を実現するための施策として、政策的に自衛店舗数の削減を進めた結果であり、単なる業績の悪化とは判断できないものとなっている。

 ファミリーマートの発表が済んでいないため一概には言えないが、コンビニエンスストアの市場が拡大するにつれ、スーパーストアの市場が縮小するとともに、近時はコンビニエンスストア市場の中でも好調と低調の両極化が進んでいるようである。好調な企業の業績や動向に注目が集まるのは当然であろうが、低調な企業がどういった施策を展開して業績を維持・向上させるのかというのも注目に値するのではないだろうか。