子どもや年寄りに優しい施策推進

2008年02月19日 11:00

 政府は子どもやお年寄りに優しい質の高い製品と施設づくりのための施策を発表した。主な柱は(1)製品・施設の安全性を確保する、(2)子ども等に配慮した製品・施設づくりを進める、(3)住宅の寿命を延ばすため「200年住宅」に向けた取り組みを進める、(4)重大な事故等オンブズマン制度を設置するなど。
 製品・施設の安全性の確保では、企業が行うリコールの対象を食品・製品から回転ドアやエレベーターといった施設にまで広げ、20年度に分野横断的な共通指針を策定する。
 またインターネットを活用し、ヒヤリ、ハット情報を含む事故の情報を、いつでも・どこでも自由に書き込める『事故情報データバンク(仮称)』を国民生活センターに構築する。
 さらに経年劣化による事故防止のための改正消費生活用製品安全法の対象品目の指定や点検基準などを定める省令を制定する。
子ども等に配慮した製品・施設つくりでは、乳幼児のおもちゃの安全確保のため、塗料の鉛、カドミウム、ヒ素の規格基準を、19年度中にかけらを飲み込んでも健康被害に至らない規格に変更する。また子どもが思いもよらない事故に巻き込まれにくい製品・施設の普及・啓発に取り組む。さらに、遊具の事故から子どもを守るため、点検不備による事故再発を防ぐ「都市公園における遊具の安全確保に関する指針」を19年度中に改定する。
 また大規模地震による倒壊の危険度が高い公立の小中学校施設約1万棟について、今後5年をメドに耐震化の推進を図る。
 住宅の寿命を延ばす「200年住宅」に向けた取り組みでは、モデル事業に対する助成制度の創設や住宅履歴情報の整備、50年住宅ローンの開発を行う。
重大な事故等オンブズマン制度を設置では、消費者に身近な製品・施設等の事故について公開の場で、所轄官庁の対応策について外部の有識者が調査、審議する「重大な事故等オンブズマン」制度を国民審議会に設置する。