京セラなどが低消費電流・小型サイズの水晶発振器を開発

2012年09月28日 11:00

 32kHzの水晶デバイスは、時計機能として多くの一般電子機器に搭載される電子部品で、近年では自動車やスマートメーターなどへの利用範囲が広がってきている。特に車載用途では高信頼性が求められるため、高強度で、広い温度範囲下でも安定して使用できる高精度デバイスであるATカット型の水晶発振器が使われてきたという。

 従来製品の一般的な消費電流は数ミリアンペア(1mA=1,000μA)だが、車載用の中でも昨今特に需要が高まるEV/HEV車向け製品は、小型化、高強度、高精度に加え、バッテリー消費を抑えるために、さらなる低消費電流化への要求が高まっている。

 そのような中、京セラの100%子会社で水晶デバイスの開発製造会社である京セラクリスタルデバイスは、これまで一般的に使用されている3225サイズ品に比べ実装面積約40%減の小型化を実現する水晶発振器「KC2520M(32kHz)」の開発に成功、製品化したという。同製品は主に電気自動車やスマートメーター向けの水晶デバイスとして、出力周波数32kHz、ATカット型水晶発振器で、世界初の低消費電流80マイクロアンペアとなっている。

 なお、同製品は10月2日~6日に千葉幕張メッセにて開催される「CEATEC JAPAN 2012」に出品する。