梅雨明け早々の7月の前半は、とくに西日本では記録的な猛暑となるところが多かった。後半は、時折過ごしやすい日もあったものの、8月に入ってからは再び、日本列島は真夏日に襲われている。気象庁の長期予報によると、今年は例年より晴れの日が多くなる見通しで、気温も平年並みか平年より高くなると発表されていることから、しばらくは猛暑が続きそうだ。平年並みといわれると、それほど気温が高くないのかという印象を受けてしまうが、ここ数年は真夏日や猛暑日が多く、過酷な夏となるだろう。
夏の強い日差しが続くと、気になるのは紫外線対策。日焼け止め商品も各社から多く発売され、2012年度は前年度から市場全体で110パーセントの伸びを示している。中でもデイリーユースタイプの製品は、ジェル、クリーム、スプレー、シート、ポンプタイプ等、剤状に関わらず好調な売れ行きで、前年比118パーセントと大幅な伸びをみせており、市場の伸びを牽引している。
また、日焼け止めは今や、美容を気にする女性だけを対象としたものではなく、男性や子どもも含めた家族ぐるみで使うスタイルが浸透してきたことも、市場が拡大している大きな理由の一つだろう。近年の傾向としては、とくに使いやすくてスタイリッシュなスプレータイプの人気が高まっているが、これもそうした背景が多少関係しているのかもしれない。
スプレータイプの日焼け止めといえば、たとえばロート製薬<4527>の「スキンアクア さらさらUVシャワー」などがある。同製品は、シャワーのように気持ちいいスプレータイプの日やけ止め。水を含んだ製剤が、肌に心地よいうるおい感を与えてくれる。しかも、さらさらパウダー配合で仕上がりはサラリとべたつかないと評判の商品だ。
また、スプレータイプの日やけ止めとしては他にも、清潔感のある石鹸の香りが印象的な、コーセーコスメポートの「サンカット 日やけ止め透明スプレー(ピュアシャボン)」や、フィッツコーポレーションが若い女性をターゲットにした同社ブランド・セクシーガールからリリースしている「パーフェクトカットスプレー キャンディベリー」などがある。
このまま猛暑日が続いて気温が高く、また紫外線量も増えるとなると、今年もこの日焼け止め市場はさらに伸びるだろう。また、夏はもちろん、紫外線対策は秋や冬も重要といわれている。地球温暖化が叫ばれる昨今、紫外線による皮膚の疾患は他人事ではない。紫外線から自分や家族の肌と健康を守るためには、日焼け止めを常備して、年中気にかけておく方がいいだろう(編集担当:石井絢子)