他社との差別化競争が進むPB市場とは

2012年09月24日 11:00

 数年前から急激に注目度が高まり、今やどの小売店舗でも見かけるようになったプライベートブランド。ホームセンターやドラッグストアなどでも販売されており、今でも依然として多くの業種から次々と新たな商品が市場に投入されている。

 工業用間接資材通信販売最大手のMonotaRO(モノタロウ)は、プライベートブランドである男前MonotaROから、デジタルノギス(防滴タイプ)の発売開始を発表。モノタロウはこれまでも「男前MonotaRO」から、ヘルメットや塗装用マスキングテープ、ラッカースプレー、配管・水廻り設備部材、空調・換気関連部品など、現在約155アイテムを展開しており、そこに男前MonotaROブランド初の測定用品として、防滴タイプのデジタルノギスを追加するとのこと。今回発売開始する商品は、PBならではの低価格でありながら、IP54相当の防滴機能を有しており、また、計測の微妙な調整に便利なサムローラーを標準装備しているという。

 イエローハットが、スタッドレスタイヤ「ZETRO ICE EDGE NEO(ゼトロ アイス エッジ ネオ)」をイエローハットグループのプライベートブランドタイヤとして販売すると発表。同社はこれまでもPBのスタッドレスタイヤを販売していたが、今回の新商品は従来品に比べて氷上性能が大幅にアップしているという。

 さらにいち早くPB展開をしていたドン・キホーテも、「情熱価格」から「20型コンパクトスポーツ自転車SONICLINER(ソニックライナー)」15800円、および「20型折りたたみ自転車ecocle(エコクル)」16800円の2機種を発売。それぞれ、デザイン美・機能性にこだわった軽量スポーツモデルと、使い勝手とデザインにこだわった女性向けモデルとなっており、カラーバリエーションも豊富にラインナップしている。

 PBの広がりを受けて日本能率協会は、例年「PB開発展」を開催している。4回目となる今年は、国内・海外を合わせて124社が参加して食品や日用品・生活雑貨を展示。さらに今回は、コスト競争力だけでなく、差別化や顧客の囲い込みを可能にする高付加価値なPB・OEM商品/サービスがテーマとなっており、地方銘菓や地場産品を使った調味料、飲料など「地域性」をうたった商品も多数出展していたという。今後、どういった商品がPBとして店頭に並ぶのか期待が高まるところであろう。