自民党の石破茂幹事長は1日の記者会見で「ある地域で金融機関が融資にあたって従業員の給料をあげるようなことをしている会社には融資をしないとか、融資を引き揚げるとかの例を聞いたという発言が党の役員会であった」と語った。
石破幹事長は「内閣や政権与党がやろうとしていることに符号しないような例はあちらこちらで出てくるのだろうと思うが、党としてお願いする、また党としてできることをやっていきたい」と語り、実態として、早くも企業が運転資金や設備投資など事業資金調達のため銀行融資を受ける際に、銀行側がコスト上昇となる賃金引き上げを含む事業資金には貸し渋りをする事例がでていることを明かした。一方で、石破幹事長は「こうした問題を法規制できない」とも語り、限界を浮かび上がらせている。
石破幹事長は、会見で復興法人特別税の扱いなどについて「法人税の取り扱いなどが、さらに政府・与党、整合をとったうえで議論されることになる」と語った。また「目的はいかにして経済を成長させ、デフレを脱却し、賃金をあげ、設備投資を促進するかということであり、政府与党一体となってやることで、その経験を糧にしていかねばばらない」と述べた。
そのうえで石破幹事長は今回の消費税引き上げと反動対策としての経済政策について、党青年局や女性局を中心に国民運動的な展開をするほか、各選挙区選出の国会議員が地元で街頭に立つなどして説明する、地域ブロック別会議などを利用し、商工会議所や商工会、JAなど、いろいろな関係者らに説明するなど「党として国民運動を展開する」ことを役員間で共有したとした。 (編集担当:森高龍二)