復興特別法人税 政府・自・公間協議大詰めへ

2013年09月30日 11:47

 復興特別法人税を1年前倒して廃止するかどうか、30日も政府・自民・公明間で協議が行われる。安倍晋三総理は10月1日に消費税に対する判断を行う予定で、復興特別法人税の扱いはこれに連動するだけに30日中の結論を得るための調整が続く。

 公明党は山口那津男代表はじめ石井啓一政調会長ら執行部はじめ党国会議員がそろって「復興特別法人税を1年前倒して廃止する」ことには慎重な姿勢。山口代表は「国民の理解を得ることが最も重要なので、政府として、理解を促す努力が必要」とした。

 山口代表は「デフレ脱却をしたいという思いは政府・与党共有している」としたうえで、その目標実現のために効果的な方策と方策実施には国民の理解を得ていくことが最重要との視点から、党として政府提案を判断していく考え。

 石井政調会長も今月27日夜の民放報道番組で「廃止には国民に納得いただく説明が必要」とし「しっかりした説明がなければ理解は得られない」とした。特に廃止による9000億円分の減収をどうカバーするか、所得税や住民税などとのバランスは、賃上げにつながる道筋などについて説明していく必要を求めた。

 石井政調会長は「消費税引き上げ分は社会保障に充当することが税法にも書いてある」とし、「それを外れて行動することはできない」と消費税引き上げ分の活用についても、3党(自公民)合意に基づいた対応をとるよう求めている。

 公明党の樋口尚也衆議院議員は30日も街頭で「住民税、所得税はそのままで、法人税だけ廃止。しかもその減税が賃金上昇にまわったとしても年間7000円程度とのこと」と反対を訴えた。(編集担当:森高龍二)