文科行政 右よりになるのではと懸念表明

2012年12月19日 08:28

 田中眞紀子文部科学大臣は18日、「自民圧勝の結果、文部科学行政についても右よりになるのではないかと懸念される」と懸念を表明した。

 自民党は選挙公約で「道徳教育の充実、高校教科に『公共』を設置するとしたほか「自虐史観や偏向した記述の教科書が多くある」などとして、教科書検定基準を「抜本的に改善」(自民)し、「近隣諸国条項も見直す」としている。

 田中文部科学大臣は「自民党が多数をとっており、復活した方たちや二世、三世の人たちも親御さんの代で右よりの発言をしていた方々が多いので、文科行政についても右よりに行くことが懸念される」とした。

 教育政策では「バランスよく、事実だけを指導し、あとは、それぞれが判断し、他国をあまり刺激をしないで、外交努力で近隣諸国と共存共栄できる立ち位置に持っていくことが最も民主的な教育だと思う」とし「強圧的な姿勢にならないか懸念している」と教育の世界にイデオロギーを持ち込みかねない安倍新政権に懸念を隠さなかった。

 また、尖閣、竹島などへの対応について「戦争を知らない若い世代は町の声をきいていても、(精神力や外交力を意味するのでなく、武力、安全保障の面で)もっと強い日本であってほしいと思う世代が増えているように思うので、(自民圧勝は)そういう世論のバックアップもあるのではないかと心配している」とした。(編集担当:森高龍二)