民主党の神本美恵子参議院議員は29日の参院本会議でNHKの籾井勝人会長が就任会見で従軍慰安婦について「どこの国にもあった」とする発言に対し「発言は無知を曝け出すもの」と厳しく批判。神本議員は「国家が主導した戦時制奴隷制度は類似なものがあったとされるドイツ以外には、確認されているのは日本だけ」と強く批判した。
そのうえで、神本議員は「何の根拠もない自論を、公の電波で展開し、再び被害者を傷つけたことは本当に許せない。籾井会長は即刻辞任すべき」と公共性の非常に高いNHKの会長ポストだけに、辞任すべきだとした。また、会長発言に対する感想を安倍晋三総理に求めた。
また、憲法改正についての安倍総理の考えを質した。その間、安倍総理は目を瞑り、腕組みして質問を聞いていた。
安倍総理は籾井会長の発言には「放送機関のトップが行った個別の発言について政府としてコメントすべきでない」とし、自身の考えは語らなかった。そのうえで、安倍総理は「籾井会長はじめNHK職員のみなさんには、いかなる政治的圧力に屈することなく中立公平な放送を続けてほしいと願う」と述べた。
憲法改正については「自民党は立党以来、憲法改正を主張し、昨年、憲法改正草案を発表し、憲法改正を正面から訴えてきた。今後、憲法審査会などの場において、しっかりとした議論を行うことにより、新しい時代にふさわしい憲法のあり方について国民的な議論をさらに深めて参りたい。議論の深まりを踏まえて、しっかりと着実に憲法改正に取り組んで参ります」と憲法改正に改めて意欲を見せた。(編集担当:森高龍二)