NHKの籾井勝人会長の就任会見での発言が進退問題に発展しそうな雲行きになっている。民主党の原口一博元総務大臣(党副代表)は国会での追及を強めるとともに、放送法改正案も提出していくとの談話を発表した。
籾井会長は従軍慰安婦問題と特定秘密保護法に対するNHKとしての伝え方に対する記者団からの質問に「(従軍慰安婦は)何処の国にもあった話」とし、特定秘密保護法に対する伝え方について「まあ、通っちゃったので、言ってもしょうがないのでは」などと発言した。
個人的発言として、NHK会長としての発言ではないので会長としての発言なら取り消すとしたが、認識に問題があるとの批判が高まっている。原口元総務大臣は「NHKは高い公共性とともに、不偏不党、高度な中立性が求められるのに、新会長は不見識、不適当な発言を連発した」と指摘。
そのうえで、特定秘密保護法に関する発言については「驚きを禁じえない。法の運用を監視すらする気がないとの態度はメディアとしての責任を完全に放棄するものだ」とNHK会長としての適格性に疑問を提起した。
原口元総務相は「経営委員会の任命責任も免れない」とし、「安倍政権で新任された委員のひとりが女性の社会進出に否定的な発言を繰り返している」として「(新任委員についても)資質が疑われるような状況で、安倍政権の任命責任が問われる」と追求の姿勢を見せている。(編集担当:森高龍二)