労働基準法違反とも言える企業実態が横行していることが19日までに行われた。
調査は、日本法規情報株式会社によってインターネット上のアンケートの集計を元に行われた。有効回答数は751名(うち男性319名、 女性432名)。アンケート期間は2014年3月8日~同15日まで。
「賃金に不満がある」と回答した人に向けて、どのくらいの期間賃金の支払いがなかったのかについて調査した結果、「1年以上給料が支払われない」が44%、次いで「1カ月未満給料が支払われない」26%、「1カ月以上半年未満給料が支払われない」25%、「半年以上1年未満給料が支払われない」5%となった。賃金に不満を持つ人の半数近くが、「半年以上給料の支払いがない」と訴えていることが明らかになった。
また、1週間の残業時間についての実態調査を行った結果、「10時間以上30時間未満」が44%。次いで、「50時間以上」22%、「30時間以上50時間未満」20%、「10時間未満」14%となった。40%以上の人が週30時間以上、平均すると一日6時間以上の残業を強いられていることになる。
労働基準法第24条では、「賃金は、毎月一回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない」と定められているため、賃金未払いは明らかな法律違反である。
また同法では1日8時間、週に40時間を超える労働は原則として認められておらず、同法36条に基づいて結ばれる協定に従えば、残業は通常は1週間15時間までと定められている。ただし、看護師やタクシー運転手等の24時間体勢での勤務が求められる職種には、変形労働時間制というものが認められており、それによれば週の勤務時間を一定としながら日内で勤務時間を変動させることが可能となっている。
労働基準法スレスレの「グレー企業」ではなく、明らかな法律違反の可能性があるのが「ブラック企業」。これらの企業で積極的に働きたいと考える人材はほとんどいない。にも関わらず、実際には多くの人が企業のブラック体質に悩まされていることが明らかになった。(編集担当:堺不二子)