昨年はゴルフが話題をさらった。今年はポロがVWの話題の中心か?

2014年03月23日 23:07

Der neue Volkswagen Polo BlueGT

4車種が同時に発表となったVWポロ。写真はもっともスポーティなホットバージョン「ブルーGT」で、最高速220km/hを達成する

 2014年の独フォルクスワーゲン(VW)車の注目株は新型ポロだ。すでに1月に次期VWポロの標準仕様車「TSIブルーモーション」3車種は「トレンドライン」「コンフォートライン」「ハイライン」基本装備バージョンだったが、先日のスイス・ジュネーブショーで公開されたのは、ポロのバリエーションのすべてだった。

 「TSIブルーモーション」「TDIブルーモーション」「ブルーGT」「クロスポロ」が一挙に紹介されたわけだ。同時にスポーティな外装・内装のパッケージオプションとして「Rライン」も発表となった。

 TSIブルーモーションは新開発の直列3気筒直噴ガソリンターボエンジンを搭載。最高出力90ps(66kW)を発生しながら4.1リッター/100km(24.4km/リッター)の好燃費を叩き出す。5人乗りのガソリン車としては世界トップレベルの燃費を掲げている。CO2排出量も大きく低減し、94g/kmとなって「Euro 6」に完全対応している。

 一方のTDIブルーモーションも新開発エンジンが与えられた。3気筒直噴ディーゼルターボエンジンは75ps(55kW)の最高出力というスペックを持ち、3.1リッター/100km(32.3km/リッター)を達成する。同時にCO2排出量も大きく低減しており82g/kmとし「Euro 6」に完全対応とした。

 スポーツハッチとして抜群の運動性能を示してきたブルーGTは、従来どおり1.4リッター4気筒直噴ガソリンターボを搭載。しかし、最高出力は10psアップの150ps(110kW)となり、最大トルクは25.5kg.m(250Nm)と極めて太く、しかも1500rpmという低回転から発揮する。このエンジンは4気筒のうち2気筒を休止して走行できる「アクティブシリンダーマネジメント(ACM)」を備え、7速DSGを組み合わせたブルーGTの燃費は4.8リッター/100km(20.8km/リッター)。CO2排出量は108g/kmとした。環境性能の高いブルーGTではあるが、トップスピードは220km/hを達成する。

 17インチの大径ホイール&タイヤを装着するクロスオーバーカーのようなユニークな容姿の持ち主がクロスポロだ。このモデルのドイツ仕様には、3種のガソリンエンジンと3種のディーゼルエンジンが用意されており、ユーザーは自由に選択できる。

 これまでのVWポロは、はじめにTSIエンジンの標準仕様車が発表され、およそ半年ごとに追加車種としてGTIやTDI、クロスポロを順次追加発表してきた。が、今回の新型では4種ラインアップを同時展示した。発売も「同時になるのか?」「価格は?」といった辺りの情報はないが、今年注目の一台であることは間違いない。