失踪宣告受けた人の死亡一時金の請求期間を変更

2014年03月28日 06:08

 厚生労働省は失踪宣告を受けた人の死亡一時金の請求期間を、掛け捨て防止という死亡一時金の制度趣旨に沿うように27日、変更した。

 これまで失踪宣告を受けた人に係る消滅時効の起算日は「死亡とみなされた日(原則失踪の7年後)の翌日」としてきた。27日からは「失踪宣告の審判の確定日の翌日から2年以内に請求があった場合には給付を受ける権利について時効を援用せず、死亡一時金を支給する取扱いとする」。厚生労働省は日本年金機構にその旨を通知した。

 また通知発出前に失踪宣告の審判の確定日の翌日から2年以内に死亡一時金の請求があった場合についても死亡一時金を支給する取扱いとするとしている。

 死亡一時金請求期間の取扱い変更についての周知方法については地方厚生局を経由して市区町村に通知し、新たな取扱いを周知する。あわせて平成24年5月から今までの間に今回の取扱いのケースに該当した人を把握している場合には年金事務所に相談するよう呼びかけを依頼。全国社会保険労務士会連合会にも新たな取扱いの周知等について協力を要請する。

 また平成24年5月から今までの間に死亡一時金の請求又は請求の相談があった人には日本年金機構で保存されている書類等を点検し、死亡一時金の支給対象となることが確認できた場合には連絡の上、支給のための手続きを行う。(編集担当:森高龍二)