拡大するスマホ向けTV スカパーなど5社が新規参入

2014年04月12日 21:10

 地上デジタル放送の開始に伴い、V-Highと呼ばれる207.5MHz以上222MHz以下の周波帯が空いていた。総務省では、これについての今後の活用法について意見を募集。その結果、V-High放送全33セグメントについてテレビとインターネットを利用した新しいアイデアの番組の放送という観点からスマートフォン向けのTV放送を推進することを決定した。

 これまでこの周波帯ではすでに2012年4月から、NTTドコモが携帯端末向け有料サービスである「NOTTV(ノッティービー)」を展開、13セグメントを使用し、13年9月には加入者150万件を超えているという。

 これを受け総務省では、残りの20セグメント分のV-High放送の業務に関し、新規参入業者を募ることとし、13年12月19日から14年1月28日までの間、認定申請を受け付けた。その結果、今回認定した5社、6番組、12セグメントの申請があった。その後、法令に基づき審査を進めてきたところ、新規5社の申請を認定することについて、電波監理審議会に諮問し、原案を適当とする旨の答申を受けたという。

 これにより、総務省は9日、V-Highを使用して行う移動受信用地上基幹放送(放送」)の業者として5社を認定したと発表した。

 今回認定されたのは、株式会社スカパー・エンターテイメント、株式会社アニマックスブロードキャスト・ジャパン、株式会社AXNジャパン、株式会社フジテレビジョン、日本映画衛星放送株式会社の5社。

 これらの申請について、放送法第93条第1項、基幹放送の業務に係る表現の自由享有基準に関する省令第4条の2、基幹放送の業務に係る表現の自由享有基準に関する省令の認定放送持株会社の子会社に関する特例を定める省令第5条の2、基幹放送普及計画第2並びに放送法関係審査基準第10条の3及び別紙2の規定に基づき審査を行った。

 総務省は、電波監理審議会からの答申を踏まえ、5社の申請のとおりV-High放送の業務を認定した。今回認定を受けたV-High放送については、現時点では、2015年4月1日に放送開始を予定している。(編集担当:慶尾六郎)