高性能化、多機能化で世界のスマートフォン市場は拡大の一途をたどっている。これにともない、キャリア、メーカーなどの間では、次つぎとユーザーにアピールすべく新しいサービスや製品、アプリなどの開発競争が激化している。まさに、戦国時代の国取り合戦の様相を呈していると言えるだろう。今回、イオン<8267>が新たに市場参入を表明した。
イオンは31日、2014年4月4日から、日本通信株式会社との協業により、全国の総合スーパー「イオン」など約170店舗にて通信料金と本体代金あわせて月額2980円(税抜)で利用できる『イオンのスマートフォン』を発売すると発表した。
『イオンのスマートフォン』は、複雑な料金体系を端末代金と通話料を明確に分離し、ユーザーに分かりやすく提示するとともに、通信音声通話やWEB閲覧などの機能に絞ることで通信コストを削減するというコンセプトだ。
端末本体はGoogleが提供している3G対応スマートフォン「nexus 4」を用意。全国8000台限定となっている。通信サービスはb-mobileを使用する。端末本体の代金は、月額1420円(税抜)×24回支払で、端末総額3万4080(税抜)、通信サービス料金は月額1560円(税抜)から利用できる。また、通信サービスのみを解約することができ、2年以内の解約であっても契約解約金は発生しない。
また、通信速度の上限を200kbpsに設定することで、低速ながらも定額使い放題、20円/30秒(税抜)で音声通話も利用できる。なお、「nexus 4」本体および通信サービスをセットで提供するサービスのため、「nexus 4」本体のみの販売はない。高速で使用したい方に、月ごとに適用可能な3GB高速データオプション月額1560円(税抜)で 使用したい時だけ高速通信を利用できるTurbo Charge300円(税抜)/100MBまたは1200円(税抜)/500MB(いずれも有効期間90日)も用意している。
イオンの戦略は低料金に徹底的にこだわったもの。機能をある程度抑えることで、料金を低く抑えるというわけだ。このため、今回のサービスでは通話・メール、インターネットは可能だが、YoutubeやHD動画は閲覧できない。低料金で使いやすいというのは高齢者にはアピールするだろう。しかし、動画閲覧や高画質でのゲームなどの利用に重きを置く若年層には少し厳しいかもしれない。(編集担当:慶尾六郎)