米娯楽・メディア大手のウォルト・ディズニーが6日発表した2014年1~3月期決算によれば、純利益は前年同期比27%アップの19億1700万ドル(約1950億円)であった。米アカデミー賞長編アニメ賞と歌曲賞を受けたミュージカルアニメ「アナと雪の女王」のヒットなどにより、映画制作部門の業績が好調に推移したことが影響したとみられる。
売上高は前年同期比10%アップの116億4900万ドルで、そのうち「アナと雪の女王」がけん引役をはたした映画制作部門の売り上げが35%アップと大きく伸長したほか、米カリフォルニア州のディズニーランド・リゾートなどの収入も順調に推移し、テーマパーク・リゾート事業も8%アップとなった。
映画制作部門は「アナと雪の女王」などの映画作品の海外興行収入の増加、そしてアメリカ国内で「アナと雪の女王」や「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」などのDVDが好調な売れ行きをみせたことにより、売上高35%アップという増収をはたした。また営業利益も4倍程度増加した。
「アナと雪の女王」の世界の映画チケット販売は、過去最高の11億7000万ドルとなった。そうした「アナ雪」効果によりディズニーの家庭用ビデオ販売や玩具、ドレスなどの売り上げを大きく押し上げた。
さらにはアメリカ国内のテーマパークや海外への多額の投資も、業績を押し上げる結果となった。
14年1~3月期の純利益は19億1700万ドル(約1950億円)で、1株利益は1.08ドル。リストラ費や資産の評価損など特別項目計上前の1株利益は1.11ドルであった。
ウォルト・ディズニーの最大部門であるメディアネットワークス部門は、売上高が前年同期比3.6%アップの51億3000万ドル、営業利益も前年同期比15%アップという結果であった。
またメディアネットワークス部門のケーブルネットワーク事業の営業利益も拡大し、スポーツ専門チャンネル「ESPN」やアメリカ国内でのディズニー専門チャンネル「ディズニー・チャンネル」の伸長や、A&Eテレビジョン・ネットワークス(AETN)の持ち分利益の増加が寄与した。(編集担当:滝川幸平)