ローソン、ユナイテッド・シネマの買収を発表

2014年08月08日 08:28

 コンビニエンスストチェーン大手のローソン<2651>が、コンビニエンスストア店頭でのチケット販売の増加につなげるなどの目的から、6日、シネマ・コンプレックス(複合型映画館)を手がけるユナイテッド・シネマを買収するとの発表を行った。

 ローソンはこの買収により、現在注力しているエンターテインメント事業を強化するとしている。買収金額は100億円を超える見通しで、子会社であるローソンHMVエンタテイメント(LHE)を通じ、ユナイテッド・シネマの持ち株会社であるユナイテッド・エンターテインメント・ホールディングス(UEH)の株式を、アドバンテッジパートナーズなどから8月28日までに取得する。それに伴い、「ローソンHMVエンタテイメント・ユナイテッドシネマ・ホールディングス」を設立し、株式の保有と運営を行う。またユナイテッド・シネマはローソン傘下で事業を行うこととなる。

 今回買収が発表されたユナイテッド・シネマは、全国36ヶ所に映画館を展開しており、業界3位に位置している。それに対してローソンは約6400万人のPonta(ポンタ)会員、そして1日あたり800万人の来店者に対してサービスやコンテンツの訴求を行うことができる。こうした双方の事業の強みを活かしタイアップを強化し、相互総客をはかるなどの事業拡大に取り組みたいとしている。

 また今後は、そうした映画コンテンツとのタイアップの強化とともに、Ponta会員に対して特典を提供したり、またライブビューイングやミニライブなどにも行っていきたいとしている。さらにローソンで映画関連グッズを販売したり、反対に映画館でローソンの商品を販売することなども予定されている。

 最近小売業界では、こうした映画などのエンターテインメント事業を新たな収入源として成長させ、事業拡大をはかる動きが目立っている。今回のローソンの買収ももちろんそうした流れの一環であり、今後もこうした流れは続くとみられている。
 
 そしてローソンは今回の買収に際し、お客などに対して「タイムリーな情報を発信することで事業の拡大を実現し、映画業界の発展にも貢献していく」とコメントしている。(編集担当:滝川幸平)