降って湧いた「サークルKサンクス」売却話。コンビニ業界の勢力図は変わるのか

2014年07月26日 20:32

 「本当なのか」「誤報なのか」とまどってしまう報道があった。7月16日・17日付の読売新聞によると、ユニーグループ・ホールディングス<8270>の傘下、コンビニエンスストア業界4位のシェアを誇る「サークルKサンクス」の売却が検討されているという報道だ。しかし、新聞報道のあった同日に、ユニーグループ・ホールディングスは、今回の報道は事実無根という情報をホームページ上に即座に発信した。

 筆者もユニーグループ・HDに電話取材してみると、「サークルKサンクスの売却の話は一切ありません。今後も引き続きご利用をよろしくお願いいたします」と回答があった。力強い宣言とご愛顧の言葉が印象的だった。近年のコンビニ業界は、第1位「セブンイレブン」(約3.5兆円)を筆頭に、第2位「ローソン」(約2兆円)、第3位「ファミリーマート」(1.5兆円)、第4位「サークルKサンクス」(約1兆円)の4強時代を迎えている。モノが売れない時代にセブンイレブンの売上高は突出した数字だ。

 現代社会では、買い物はスーパーマーケットよりも、より近くのコンビニを利用するという人が増えている。トイレ、ATM、チケット購入、公共機関の支払いなど、一カ所で用事を完結できるコンビニの利便性は言わずもがなだ。最近は、コンビニのスーパー化が目立ち、一人暮らしはもちろん、ファミリー層も夕飯のおかずをコンビニで購入する人が数多くいる。コンビニ各社は、いわゆる中食で売上げを伸ばすという戦略をとっている。また、最近では、薬局が併設したコンビニも登場している。コンビニは生活に欠かせないインフラになりつつある。

 今後、コンビニの利便性はますますアップしていくだろう。ユニーグループ・HDが伸びしろのあるコンビニ事業を手放すこと、さらにスーパーマーケット「ユニー」1本で事業展開していくとは想像しがたい。こういった視点から、今回のサークルKサンクスの売却の話に進展はないと筆者は個人的には思っている。しかし、サークルKサンクスは他のコンビニと比較すると魅力に乏しい気がしてしまう。サークルKサンクスと他のコンビニが近くにあったら、筆者はサークルKサンクスを選ばないだろう。今回の騒動を機に、サークルKサンクスは他を凌駕するコンビニへと変貌して欲しいと思っている。(編集担当:久保友宏)