バイクシーズン、各社新製品を相次いで投入

2012年07月23日 11:00

 二輪車の楽しさ・利便性・有用性などバイクライフの素晴らしさを普及するために2000年7月にスタートしたバイク月間。今年も7月~9月の3カ月間は強化月間として全国各地で数多くのイベント等が実施されている。これに合わせるように、二輪車メーカーも次々と新製品を発表、販売の開始をしている。

 スズキは、精悍で存在感のあるスタイリングと扱いやすいエンジン特性を特長とする新型ロードスポーツバイク「GSR250」の発売を発表。力強いデザインで反響を呼んだ大型バイク「B-KING」(輸出用、1340cm3)のイメージを受け継いだロードスポーツバイクで、新開発のロングストローク型248cm3水冷2気筒エンジンを採用している。また、バイクに初めて乗る人でも扱いやすく、街乗りからツーリングまで幅広く使うことを想定し、乗りやすさだけでなく価格にもこだわっているという。

 またホンダは、力強いトルク特性で扱いやすく燃費性能に優れた大型ネイキッドモデル「NC700S」に、有段式自動変速機のデュアル・クラッチ・トランスミッションを搭載した「NC700S Dual Clutch Transmission<ABS>」をタイプ追加し発売。また、シート高を低くし足着き性を高めた「NC700X TypeLD」もタイプ追加、その他、超ロングセラー車種である「スーパーカブ50」もフルモデルチェンジして発売している。

 さらにBMWは、圧倒的なパフォーマンスを発揮するBMW Motorrad K 1300シリーズに、高いスポーツ性をさらに強調する「BMW K 1300 S HP Package(ケー・センサンビャク・エス・エイチピー・パッケージ)」ならびに、エキサイティングかつパワフルなスタイリングを一層際立たせる「BMW K 1300 R Special Model(ケー・センサンビャク・アール・スペシャル・モデル)」をラインナップに追加。6月から全国で販売を開始している。

 その他、ヤマハ発動機は、モトクロス競技専用モデル「YZシリーズ」の2013年国内仕様の販売開始を発表。4ストロークの「YZ450F」「YZ250F」と2ストロークの「YZ125」「YZ85LW」「YZ85」の計5車種で、2013年シーズンからのMFJ国内競技規則変更に適合する新型サイレンサーや、2013年MFJ国内競技規則に適合させた新ECUを採用しているとのこと。

 市場の縮小が止まらない国内の二輪市場。2007年・2008年に施行された排ガス規制対応による車両価格の上昇やモデル数の減少等が、より市場を縮小へと導いたという。こうした中、日本自動車工業会のデータによると、2011年度の二輪車国内総需要は前年度比105.8%の44万6000台と僅かに回復している。震災の影響により、原付の経済性・利便性に注目が集まったことがその主な要因だという。大型車を中心とした新製品の投入が目立つが、この回復を機に二輪市場全体を再興させることは出来るのか。メーカーの手腕が問われる一年と言えるのかもしれない。