住友商事と住友商事(中国)企業集団傘下の住友商事香港有限公司(以下、住友商事グループ)が、江蘇友誼合昇房地産開発有限公司(江蘇友誼)とともに蘇州双友置地有限公司を設立、中国蘇州市のマンション開発事業に参画したと発表。事業面積約7千坪に、17~18階建てマンション棟5棟、総戸数約400戸を開発する案件で、総事業費は約70億円、完成は2015年1月予定となっている。
本開発事業は、蘇州工業園区は中国政府とシンガポール政府が協力して開発を進めている国家級開発区で実施。多くの有力外資企業が進出し、住宅価格水準が比較的高い地域となっており、同園区勤務者をメインターゲットとした、他物件との差別化を図った高品位のマンションを供給する計画だという。具体的には、居住性や品質を重視した住宅プランや建物仕様、日本人デザイナーを起用した室内デザイン、高度なセキュリティ設計、日本流の販売手法等、住友商事グループの約50年に及ぶマンション事業に関するノウハウを導入した内装付きマンションという。
不動産投資の抑制を目的とした住宅購入制限令の影響もあり、近年の中国の不動産マーケットは調整局面にあるものの、住宅の実需は依然として堅調だという。しかし、鉱工業生産前年同月比で2ケタを切り、実質GDP成長率は低下を続けている。今後は、同国の住宅政策やマーケット動向をより慎重に見極める必要があるであろう。