今やスマートフォン(多機能携帯電話)を持っている人であれば、ほとんどの人が利用しているといってもいいほどに、高い普及率をみせている無料メール・通話アプリの「LINE(ライン)」だが、その「LINE」を運営するLINE株式会社は16日、個人間でお金のやり取りや決済を行うことができる「LINE Pay(ラインペイ)」という機能を最新版のアプリに追加した。
この「LINE Pay」では、相手の銀行口座を知らなくてもLINE上の知り合いに対して送金を行うことができ、さらにメッセージやスタンプを添えることも可能。「LINE Pay」で送金する相手を選択し、支払い額やメッセージを入力するだけで送金が完了となる。操作が完了すると相手の「LINE Pay」口座に入金される。その際の手数料は必要ない。
さらに送金機能には、特定の相手に支払い要請ができる「送金依頼」機能や、支払い額の合計と任意のLINEメンバーを選択するだけで、均等に割られた金額をそれぞれのメンバーに請求することのできる「割り勘」機能なども搭載されている。
「LINE Pay」を利用するためには、まずユーザーは「LINE Pay」専用のアカウントの登録とパスワードの設定を行い、銀行口座振替かコンビニエンスストア、またPay-easyでの支払いを通じた事前チャージ、あるいはクレジットカードでの支払い登録を行わなければいけない。ただし銀行口座振替やコンビニエンスストアでの事前チャージは日本のユーザーのみとなる。そして銀行はみずほ銀行と三井住友銀行が使用可能で、コンビニエンスストアについてはローソン<26451>、ファミリーマート<8028>、ミニストップ<9946>、サークルKサンクス、の5社が対応する。また「LINE Pay」でチャージできる金額は最大で10万円までとなっている。
ほかのユーザーに送金を行う際の手数料は無料だが、みずほ銀行と三井住友銀行で出金を行う際には振込手数料216円が必要となる。またLINE株式会社は近く、ネット通販やデジタルコンテンツ事業者の加入募集も開始するとしている。そして「LINE Pay」の公開については、当面の間、中国と韓国を除く全世界で行うとし、サービスの実際の運営は子会社である「LINE Pay」が行う。(編集担当:滝川幸平)