「SNS離れ」という言葉が言われてから久しい。特に顕著なのが若者によるフェイスブック離れだ。調査会社グローバルウェブインデックスの調査によれば米国では10代のフェイスブック利用者は2013年には9%低下、ツイッターも3%低下しているという。
「SNS離れ」という言葉が言われてから久しい。特に顕著なのが若者によるフェイスブック離れだ。調査会社グローバルウェブインデックスの調査によれば米国では10代のフェイスブック利用者は2013年には9%低下、ツイッターも3%低下しているという。00年代、SNSの先駆けとしてブレイクした日本のミクシィ<2121>がユーザーの「ミクシィ疲れ」を起こし、凋落していったように、いちいち「いいね」を押さなければならない「フェイスブック疲れ」のような現象が起きているのかもしれない。国内においてコミュニケーション用途としてはLINEにユーザーを奪われている。
そんな中、ここ数年存在感を増しているのが用途をビジネスに特化した「ビジネス特化型SNS」だ。03年にサービスを開始したリンクトイン社の「リンクトイン」は、利用者がビジネス専用のプロフィールを作成し、ビジネスパートナーや人材を募集したり、営業先の顧客や商談先、専門家などとコンタクトを取ることができる。特に力を発揮しているのが人材採用ソリューションだ。日本ではパナソニック<6752>、楽天などが採用しており、特にパナソニックでは北米の中途採用の8割がリンクトインを使用している。
シスコシステムズの「Cisco Jabber」はスマートフォンやiPadでの使用を想定したSNSで、メール、インスタントメッセージング、ビデオ、ウェブ会議などの用途もある。スモールデバイスの活用によるPCレス化が同製品のひとつのゴールだ。
マイクロソフトが12年に買収した「yammer」はもともと企業向けツイッターという立ち位置だったが、「コミュニティ」機能もリリースされ、ドメインによってアクセスが制限されないネットワークとなっており、顧客やパートナー、サプライヤーなどのグループと連携することが出来るようになった。メッセージ投稿などのミニブログサービスに加えてさまざまなメッセージツールが活用できる。SSL暗号化通信により強固なセキュリティを備えているのがビジネス特化SNSらしい。ある意味、ロータス・ノーツやサイボウズといったグループウェアの進化版ともいえるが、「一般社員がトップにストレートの企画やアイデアを送る社内風土を育むことができる」というITジャーナリストの評価もある。(編集担当:久保田雄城)