NTTコム、格安SIMで容量繰り越しサービスを開始

2014年12月23日 11:10

 現在スマートフォン(多機能携帯電話)市場においては、余った通信容量の繰り越しサービスは当たり前の流れになりつつある。各携帯会社ともに、そうした「繰り越しサービス」を行い、顧客の流出や新規顧客の獲得に励んでいる。そうしたなか、NTTコミュニケーションズは19日、NTTドコモ<9437>のLTEに対応した格安SIM「OCN モバイル ONE」の4コースにて、余った通信容量を翌日ないしは翌月末まで繰り越すことのできる「繰り越しサービス」を、2015年1月20日よりスタートさせるとの発表を行った。NTTコミュニケーションズによれば、こうして日次で余った通信容量の繰り越しを行うのは、携帯業界で初とのこと。また繰り越しを行った通信容量は、専用アプリにて確認することができる。

 この「繰り越しサービス」では、日次コース(70MB、100MB)は翌日末まで、月次コース(2GB、4GB)は翌月末まで余った通信容量を繰り越すことができる。またこの「繰り越しサービス」をユーザーは申込む必要はなく、対象コースを契約しているユーザーには、サービス開始日である15年1月20日より自動的に適用される。ただし月次7GBのコースはサービスの対象外となる。

 「繰り越しサービス」の対象となる「OCN モバイル ONE」は大手通信会社以外が提供する「独自サービス型SIM」の中でシェアトップをほこり、契約数が最も多い日次70MBコースは月額972円から提供されている。そして15年5月以降に発売されるスマートフォンにはSIMロックの解除が義務つけられるようになり、今後「OCN モバイル ONE」のような格安SIMはますます普及率を伸ばすであろうと考えられており、NTTコミュニケーションズとしても今回発表した「繰り越しサービス」を行うことで、顧客獲得をはかりたい考えだ。

 そしてNTTコミュニケーションズは「繰り越しサービス」が開始される15年1月20日より、スマートフォン向けアプリ「OCN モバイル ONE アプリ」に新機能を搭載するとの発表も行い、それによればiOS版、Android版ともに、ウィジェットにて簡単に通信速度の変更(ターボ ON/OFF機能)を利用することができるようになり、さらにWi-Fi接続の自動切替機能「Wi-Fi自動ON機能」の強化などが行われるという。(編集担当:滝川幸平)