麻生大臣 補正予算の一刻も早い成立が必要

2015年01月27日 09:02

第189回通常国会が26日召集され、6月24日までの150日の会期で26年度補正予算案、新年度予算案、さらに安保法制法案など重要案件が審議されることになった。

 26日は麻生太郎財務大臣が緊急経済対策を盛り込んだ26年度補正予算案に関し、財政演説を行った。財政演説に対する各党代表質問は27日から衆参1日ずつ行われる。

 演説の中で麻生財務大臣は「景気は緩やかな回復基調が続いているものの、個人消費等に弱さが見られ、地域ごとに景気回復にばらつきも見られる」とし「平成26年7-9月期の実質GDP成長率が年率換算でマイナス1.9%と2四半期連続でマイナスとなった」と報告。

 そのうえで「こうした足下の景気の状況に対応するため、12月27日に地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策を閣議決定。経済の脆弱な部分に的を絞り、スピード感を持って対応を行うことで経済の好循環を確かなものとするとともに、その成果を地方に広く早く行き渡らせることを目指している」と補正予算の性格を語った。

 この中で、麻生財務大臣は「地域の実情に配慮しつつ消費を喚起すること、仕事づくりなど地方が直面する構造的な課題への実効ある取り組みを通じて地方の活性化を促すこと、災害復旧等の緊急に対応を要することや復興を加速化することに重点を置いた」と説明。

 一般会計総額3兆5059億円の財政支出を行うとし、中身では「生活者への支援等に1兆1854億円、地方の活性化に5783億円、災害・危機等への対応に7578億円、東日本大震災復興特別会計への繰入として9844億円を計上した」とした。このほかの歳出としては、地方交付税交付金として9538億円、その他の経費として4463億円を計上している旨を語った。

 麻生財務大臣は「長引くデフレ不況からの脱却を確かなものとし、経済の好循環を更に拡大していくためには本補正予算の一刻も早い成立が必要」と理解を求めた。(編集担当:森高龍二)