中谷元・防衛大臣は安倍政権発足後、3年連続して防衛費が増え「防衛費が再現なく膨張する恐れがある」「年々増加傾向になって、将来的な財政を圧迫するのではないか」など危惧する声があり、記者団から「装備品購入の必要性と財政全体像から今後の考えは」と聞かれて「わが国の安全保障上の変化を踏まえ、しっかりとした国防上、そして領海・領土・領空をしっかりと守るのに必要な予算であると認識をしている」と必要な措置だとした。
社民党の又市征治幹事長は「財政事情が苦しい中で防衛予算が聖域化され、来年度予算は前年度比964億円増(前年度比2%増)の4兆9801億円に拡大した。14年度補正予算案に含まれる2110億円と合計すると5兆1911億円となり、概算要求額(5兆545億円)を上回る過去最大の規模となっている」と指摘。「いまのペースでいけば2014年~18年の中期防衛力整備計画の枠(5年間で23兆9700億円)を上回るのは必至で防衛費が際限なく膨張していくおそれが強い」と懸念する。
中谷防衛大臣は「防衛大綱と中期防に基づいて周辺海空域における安全保障、島嶼部に対する攻撃対応に必要な防衛力を質・量ともに確保するために、特に大きなものでは、イージス艦のシステム搭載護衛艦、P-1、それからF-35A、E-2D、ティルトローター機、滞空型の無人機等の装備品の整備に要する費用として計上している。装備品の効率的な取得のために長期契約等によって努力もしている」と語った。防衛省では20機のP-1の長期契約で、毎年5機を調達して20機にする場合に比べ403億円の節減になると見込んでいる。(編集担当:森高龍二)