解釈改憲しようとしていると官房長官発言を批判

2013年01月05日 08:27

 社会民主党の福島みずほ党首は菅義偉官房長官が「集団的自衛権を行使できるよう環境を整備したい」とし、有識者会議をたちあげ、検討を進める考えを表明していることに「解釈改憲をして、銘文改憲をしようとしていて、大問題」と厳しく批判した。

 安倍晋三総理とオバマ米大統領との日米首脳会談が今月下旬にも予定される中で、菅官房長官が4日にこうした方針を表明したことで、集団的自衛権を行使できるよう、従来の政府見解を塗り替える意向がオバマ大統領に伝えられれば、安倍政権の下で政府解釈の変更を行うことが両首脳間での暗黙の約束に結びつく可能性も否定できなくなるなど、懸念の声もある。

 公明党は、集団的自衛権については「有するが行使できない」とするこれまでの政府見解を「妥当」としており、山口那津男代表は「行使を認めれば海外で武力を使うことを認めることになる。その点で憲法上の歯止めがなくなる」との考えを示しており「慎重に議論していくべき課題」と拙速に結論を導き出すべきものでない案件であることを強調している。また、右傾化を危惧する世論に配慮し、4日の党新春幹部会では「あらぬ方向に行かぬよう公明党が果たす役割は大きい」とも発言。タカ派で知られる安倍総理の下で右傾化しすぎないよう公明党がバランスをとる必要性への認識を滲ませた。(編集担当:森高龍二)