三菱自動車(MMC)とPSAプジョー・シトロエン社(PSA)が、ロシア・カルーガ州にある両社合弁による車両組立工場(PCMA Rus)で、本格生産(CKD生産)の開始を発表。7月に「プジョー 408」の生産から開始し、11月には三菱自動車の新型SUV「アウトランダー」の生産も開始する予定だ。
PCMA Rus工場は、2010年4月にPSAプジョー・シトロエン(70%)並びに三菱自動車(30%)の合弁車両組立工場としてロシア・カルーガ州に設立。完成車両に近い状態で部品・コンポーネンツを供給し、工場で最終組立のみを行い完成させるSKD生産で、これまでの間、「プジョー 308」、「プジョー 4007」、「シトロエン C4」、「シトロエン Cクロッサー」、そして三菱「アウトランダー」の組立てを実施し、現在までの生産台数は約9万9000台となっている。
今回は、車両組立用の部品を部品単位で供給し、工場で溶接・塗装・組立を行い完成させるCKD生産が本格的に開始。年間12万5000台へと生産能力が大きく高まることとなる。
ロシアにおけるPSAの2011年販売台数は前年比35%増、2012年第1四半期の販売実績についても前年比25%増となっている。同様にMMCのロシアにおける2011年販売台数は前年比63%増と大幅な増加を見せている。生産の現地化も進み、先月にも日産がロシアでの生産能力強化を発表。ロシア自動車市場が伸長する中、日系メーカーのシェアは諸外国のメーカーと比して低い状況にある。今後どこまでこのシェアを拡大できるか、注目が集まるところであろう。