未来を担う子どもを対象としたCSR活動とは

2013年01月19日 19:53

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DyDo「踊育(だんいく)‐東北ダンスプロジェクト‐」で授業を楽しむ子供たち

 長引く不況で安定した経営を行うことに苦慮している各企業だが、利益を追求するだけでなく社会的な責任を貫くため、様々なCSR活動は積極的に行っているようだ。

 NTTドコモ は、読売新聞社とユネスコ・パリ本部が主催している「小学生のための世界自然遺産プロジェクト」に協賛。このプロジェクトは人類の共有財産である世界自然遺産を通して、自然の大切さや魅力を子どもたち教える活動で、2006年よりさまざまな「体験授業」を行っている。本年度は、海洋冒険家の白石康次郎氏をプロジェクトリーダーに迎え、屋久島や知床など日本の自然遺産に行って体感する「体験授業」を実施。さらに、世界自然遺産について音や映像で、楽しく学べるiモードサイト「ユネスコキッズ」を運営している。

 また、ダイドードリンコグループ は、継続的な社会貢献活動の実現を目的とした、「地域コミュニティ貢献積立金」を設けており、今回はその活動の1つとして、「踊育(だんいく)‐東北ダンスプロジェクト‐」をスタートしている。この取り組みは、東北エリアの“絆”を側面からサポートすることをテーマとし、被災地の子どもたちが体を動かす場が少ないという現状や、学校教育におけるダンス授業の必修化を促し、「ダンスを通して明るく元気になってほしい」との願いから生まれたもの。「未来を担う子供たちが大きな声を出して、ダイナミックに躍動する姿は、当プロジェクトに携わる人たち、またそれを見守る全ての人たちの絆を深めると同時に、地域復興に向けた無限のパワーを与えてくれるものになると期待しております」とダイドードリンコの関係者。 初年度は、公益社団法人日本ストリートダンススタジオ協会の協力を得て岩手県、宮城県、福島県の3県において、教員向けダンス研修会の開催及び各県10校程度の幼稚園、小学校を対象としたダンス授業を実施している。

 一方、パナソニック は、「物をつくる前に人をつくる」という経営理念に基づき、持続可能な社会を作るのは人である、という考え方のもと「次世代育成支援活動」に取り組んでいる。「パナソニックキッズスクール」では、世界中で子どもたちの夢や未来の可能性を応援する様々なプログラムを提供。特に、小・中学生を対象にした環境教育の推進に力を入れており、2018年までにグローバルで200万人の子どもたちに環境教育を実施していくという。

 震災への復興支援をはじめ、各企業の社会貢献活動は、景気の波に左右されることなく継続していくことが重要である。未来を担う子どもたちを対象としたこのような活動が今後も活況となることに期待していきたい。(編集担当:宮園奈美)