日本共産党の小池晃副委員長は中谷元防衛大臣の問責決議案で、自民党を代表して反対討論した江島潔参院議員が、小池副委員長が参院安保特別委員会で自衛隊の内部資料を入手し、統合幕僚監部が安保法案の8月成立、来年2月からの施行、新法制に基づく南スーダンへのPKO活動での運用などの日程までが書き込まれていたことを指摘したことなどを踏まえ「自衛隊情報の入手について、どのように入手したのか、情報提供した方はもちろんだが、手に入れた側にも違法行為はなかったのか、しっかり調査して頂きたい。国会の場で情報を開示した国会議員は情報入手方法を明らかにして頂きたい。説明責任を果たして頂きたい」などと提起したことに、「情報は特定機密に指定されていたものではない」と強く反論。
小池副委員長は「(国会で示した文書は)機密指定された文書ではない。当然、国会、国民に対して開示すべき資料だ」としたうえで「こうした発言は議員の質問権への重大な挑戦であり、発言全体について謝罪し、発言撤回を求めるとともに、自民党を代表しての反対討論発言なので、自民党に公党としてきちっと対応するよう求めたい」とした。
小池副委員長は「(国会で示した文書は)国会議員が示せといえば、示さなければならない文書であるし、市民が情報公開を求めれば開示しなければいけないものだ」とこうした発言が出てくることを強く問題視した。
小池副委員長は「実際、私たちの指摘に(特定機密でないから)防衛省も海上自衛隊の幕僚部の内部資料、統合幕僚部の資料を本物と認め、国会に提出した。情報入手手段が問題だ、違法行為という言葉まで使っている」ことは極めて重大な問題だと指摘。
小池副委員長は「公党の活動に対する重大な誹謗・中傷と言わざるを得ない」としたうえで「国会の場で情報を開示した議員(私と仁比聡平参院議員)は情報の入手手段を明らかにせよ、説明責任を果たせ、などと違法ではないかということをちらつかせて、防衛省、政府の側で調査せよといっているに等しい発言は議員の質問権への重大な挑戦だ」と語った。
国会議員が独自に情報を収集し、国会の場で政府側の問題を指摘するのは当然で、国会議員として当然のチェック機能を委縮させかねない威圧的発言は国会機能を弱める自殺行為といえよう。自民党の対応が注視される。(編集担当:森高龍二)