経済学者の野口悠紀雄早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問は20日のNHK日曜討論で企業の経営環境に「(今年が)中小企業倒産続出に年にならないか」と懸念した。
野口氏は「円安により、株価は上がったが、ガソリンや発電用燃料などがあがり、製造コストがあがる。このため、大企業の株価が上がっても、(恩恵を受けない)中小企業には(経営の厳しさは)変わりない」とした。
円安にもかかわらず、中国向けなどを中心に、輸出が減っていることも危惧した。そのうえで、安倍政権が掲げる3本の矢の金融政策、財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の中でも「日本経済再生では成長戦略がもっとも重要なものになる」と政府の成長戦略の中身がカギになるとの認識を示した。(編集担当:森高龍二)