クロスバイク+50ccエンジンという新たな提案 スズキ

2015年11月01日 11:38

【東京モーターショー2015】クロスバイク+50ccエンジンという新たな提案

鈴木俊宏社長と比べてみても、「Feel Free GO!」が自転車サイズだというのがわかる。

 スズキ<7269>が東京モーターショー2015で、「Feel Free GO!(フィール フリー ゴー!)」を参考出品としてワールドプレミアした。これは自転車のクロスバイクをモチーフにし、軽快なスタイリングで気軽に乗れる楽しさをカタチにした原付クロスバイクだ。ちなみに「Feel Free GO!」とは、気軽にバイクに乗って出かけてほしいという思いと、スズキ初の二輪車である「パワーフリー号」の名に由来している。

 若い世代では自転車の人気が高いということもあり、自転車のスタイリングや機能をモーターサイクルにフィードバックさせ、既存のモーターサイクルのスタイリングをブレイクスルーさせている。例えば、クラッチレバー操作は不要で、ギアチェンジは自転車にも使われているグリップをひねって操作するタイプとなる。そのためステップにはリアブレーキやギアチェンジペダルはついていなく、ハンドルの右レバーはフロントブレーキ、左レバーはリアブレーキを担っていて、まさに自転車感覚なのだ。

 面白いのが、自転車を長方形で囲むように光のガイドフレームを路面に照射する機能だ。これにより周囲との衝突を抑制し、安全運転を視覚的にサポートしてくれる。また、サドル下部にリアビューカメラを搭載し、ハンドル中央部にあるタッチ操作可能のフルカラーディスプレイに、後方の映像をリアルタイムで表示することもできる。

 パワーユニットは新規設計された49ccの4サイクル単気筒エンジン。油冷システムを採用することで、エンジン内部温度を適切に保つことができ、低燃費で高耐久、静粛性を実現している。フロントサスペンションは、ステムにあるゴムが弾性変形することで、路面からのショックを吸収させるタイプで、自転車同様にダイレクトな乗り心地が味わえるだろう。車両重量は65kgと軽量で、タイヤの細さも相まって加速に優れ、信号のストップ・アンド・ゴーも軽快にこなしてくれそうだ。あとは灯火器類さえクリアすれば公道走行が可能なところまで完成されているとのこと。
 
 スズキの鈴木俊宏社長は「“走る喜び”、“使う楽しみ”、“持つ幸せ”につながる、思わず“WOW”と言わせる ような、スズキらしい独創的な商品を展示しました」とプレスブリーフィングで言ったように、“WOW”なバイクを誕生させてくれた。(編集担当:鈴木博之)