BPOが自民非難、谷垣自民幹事長がゆるい反論

2015年11月10日 09:08

 自民党の谷垣禎一幹事長は9日、放送倫理番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会が、自民党情報通信戦略調査会がNHKの経営幹部を呼び、『クローズアップ現代』の番組について非公開の場で説明させたことに「放送の自由とこれを支える自律に対する政権党による圧力そのもの。厳しく非難されるべき」行為としたことへの受け止めを記者団に聞かれ次のように答えた。

 谷垣幹事長は「いろいろな場合、局面がありますからね。あれはどうも与党ということを非常に重視しておられるようですが、やはり与党・野党に限らず、その辺は事前に呼ぶのか事後に呼ぶのか、その辺りは十分考えながら、無用の圧力にならないように、しかし『やらせ』のようなことがあったとき『そんなことがあったの』というのではやはり役割を果たせないところがあるのではないかと私は思います」と圧力そのものとする指摘に反論した。
 
 谷垣幹事長は「あれは要するにNHKとしてやらせがあるかどうか一応調査をされた後、その結論がどうだったのかということを聞いた会でして、事前に『こうしろ、ああしろ』ということを申し上げているわけではないので、そのようなご批判にあたるのかどうか。放送というのは新聞等と違い、やはり貴重な電波資源を使っているというようなこともございます。影響力も極めて大であるというようなことから、事後だったという点をどう考えていくかということではないかと思いますね」と無用の圧力にならないように慎重な対応をしたとのニュアンスも含め、けん制した。(編集担当:森高龍二)