軽減税率より給付が優れる 河野自民副幹事長

2013年01月21日 16:37

  安部政権は消費税増税(8%への引き上げ)時の食料品などへの軽減税率導入を見送り、低所得者への負担軽減に簡易な給付を行う方針だが、河野太郎自民党副幹事長は改めて「安易な軽減税率に反対する」との考えを示している。

  河野副幹事長はブログで理由を列挙。主な理由に(1)食料品の税率据え置きでは恩恵を受けるのは低所得者だけではなくなる(2)高額所得者が恩恵を受けないよう食料品のなかでも贅沢品だけを選ぶとすれば、その線引きが難しい。「キャビアやフォアグラなどは高い税率でもいいが、魚沼産コシヒカリは贅沢品なのだろうか」と提起している。

  また軽減税率対象に「米、味噌、醤油、新聞」が取り上げられたが、なぜ新聞なのか。「知識・文化に軽減税率というなら、新聞だけでなく、インターネット接続料金、CATVへの接続料、同じ軽減税率にするのか。軽減税率イコール利権ではないのか」と疑問を提起。「よっぽどはっきりした線引きができなければ導入するべきでない」とする。

  あわせて(3)軽減税率を導入すれば減収になるとし、河野氏は「食料品だけ5%で据え置き、ほかを10%にした場合、軽減税率をやめて一律8.3%の消費税にすれば同じ税収になる」と軽減税率の影響度を指摘。「軽減税率をやめ、消費税率を下げる方がいい」と説明。

  河野氏はそのうえで「高額所得者が恩恵を受けることのない、低所得者だけが対象となる給付付き税額控除のような制度の方が軽減税率より優れている」として、給付方式の策が合理的との認識を示している。(編集担当:森高龍二)