安保は「専守防衛前提に現実主義」対応 民進党

2016年03月27日 17:47

 民進党は27日の結党大会で「自由、共生、未来への責任――。我々は、これらの旗を高く掲げ、力強く国民とともに進む」と結党宣言の冒頭に掲げたうえで「自国の安全と世界平和をどのように実現するかが問われる中、憲法の平和主義がないがしろにされ、立憲主義が揺らいでいる」と危機的状況にあると表明した。

 そのうえで「強い危機感と使命感を持って、野党勢力を結集し、政権を担うことのできる新たな政党をつくる。志を共有するすべての人々に広く結集を呼びかける。国民の信頼に支えられ、国民とともに進む、真の意味での国民政党となることを誓う」と結党宣言した。

 党の綱領には「我が党は自由、共生、未来への責任を結党の理念とする。私たちは公正・公平・透明なルールのもと、多様な価値観や生き方、人権が尊重される自由な社会、誰もが排除されることなく共に支え、支えられる共生社会、未来を生きる次世代への責任を果たす社会を実現する」とした。

 その柱では(1)日本国憲法が掲げる「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」を堅持し、自由と民主主義に立脚した立憲主義を断固として守る。象徴天皇制のもと、新しい人権、統治機構改革など時代の変化に対応した未来志向の憲法を国民とともに構想する。

 (2)一人一人がかけがえのない個人として尊重され、多様性を認めつつ互いに支え合い、すべての人に居場所と出番がある、強くてしなやかな共に生きる社会をつくる。

 (3)未来を生きる次世代のため、税金のムダ遣いを排するとともに、国の借金依存体質を変える行財政改革、政治家が自らを律し身を切るなどの政治改革、地方の創意工夫による自立を可能とする地域主権改革を断行する、など5本をあげた。
 
 原発については「原発に頼らない社会を目指す」とし、安保については「専守防衛を前提に外交安全保障における現実主義を貫く。我が国周辺の安全保障環境を直視し、自衛力を着実に整備して国民の生命・財産、領土・領海・領空を守る。日米同盟を深化させ、アジアや太平洋地域との共生を実現する」としている。(編集担当:森高龍二)