安保法施行「憲政史上に禍根残す暴挙」と非難

2016年03月29日 19:58

民進党の岡田克也代表は集団的自衛権を含む安保法制が29日施行なったのを受け「立憲主義を揺るがす安全保障関連法制の施行に強く抗議する」と談話を発表した。

 岡田代表は「安保法制は、歴代の日本の政権が憲法違反としてきた集団的自衛権の行使を便宜的・意図的な解釈変更で容認するもの。憲法違反の内容を含む本法制を施行することは国家の根幹をなす立憲主義を揺るがし、憲政史上に深刻な禍根をのこす暴挙」と厳しく非難した。

 また「本法制で示された武力行使の『新三要件』は基準が曖昧で、自衛隊の海外での活動の歯止めにならない」と指摘したほか「日本の平和主義、専守防衛の理念を大きく変質させてしまうもの」とも指摘し「国民に依然として十分な説明もないまま施行させることは国民軽視で、断じて容認できない」としている。

 また安保法案に反対していた野党が共同し安保法制廃止法案を提出しているなか「まともに受け止めようともせず、安保法制の施行を強行したことは、野党のみならず、国民、立法府、ひいては立憲主義に対する重大な冒涜であり、最大の怒りをもって強く抗議する」と抗議。

 そのうえで、岡田代表は「引き続き他の野党と協力し、施行した安保法制を白紙化するための取り組みを続けていく」と決意を示した。

 また「既に提出済みの領域警備法案、周辺事態法改正案、PKO法改正案の審議・成立を図るなど、憲法の範囲内で国民の理解を得つつ、厳しさを増す安全保障環境に対応し、平和・安全、国民の生命・財産、領土領海を守るための努力を重ねる」と憲法遵守の下で最大限の対応をしていく考えを強調した。(編集担当:森高龍二)