グッドフェローズは、全国の電力会社の切り替えを検討したユーザーを地域別で調査を行った。エリアによってユーザーの特徴が浮かび上がってきた。
電気料金プランの切り替えを検討した人が最も多かったエリアは、最激戦区といわれる首都圏だった。次いで元関西電力(9503)管内(以下、関西圏)、元中部電力(9502)管内(以下、中部圏)、元東北電力(9506)管内(以下、東北圏)、元北海道電力(9509)管内(以下、北海道)と続いている。
首都圏は多くの企業が参入し、既に60を超えるプランが乱立していることもあり、消費者の電力自由化への意識も高いことが伺える。一方、新電力会社の参入が少ない元北陸電力(9505)管内(以下、北陸圏)・元沖縄電力(9511)管内(以下、沖縄)では診断数が伸び悩む傾向にある。
次に、ユーザーを居住施設別で比較すると、全国で最も一戸建てでプラン診断を行った人が多かったのは東北圏の82%である。次いで北陸圏の78%、元四国電力管内(以下、四国圏)・元中国電力管内(以下、中国圏)の77%と続く。一方、集合住宅比率は人口が密集している首都圏が38%と約4割で首位を獲得。続いて沖縄の35%、元九州電力管内(以下、九州圏)の31%という結果が出た。
全体では、一戸建てが67%、集合住宅が33%という比率だ。首都圏における集合住宅での診断数の多さが全体の比率の引き上げに影響していると思われるが、やはり電気料金が多くなりがちな一戸建ての人が約7割と、診断数の比率が高くなる結果となっている。
地域別の電気料金を比べてみると、全国的にほぼ同様の数値が見られる。プラン診断を行った中で、電気料金が10,000円以上のユーザーは56%、10,000円以下のユーザーの44%だった。特に北陸圏は、15,001円以上20,000円以下の消費者が30%と、電気を使う家庭の比率が最も高いエリアと判明した。
地域によって差があるものの、最もプラン診断数が多かったのは一戸建てで、中規模利用者のファミリー層であることがわかった。要因としては、元々電気料金がそれほど高くない人の電力会社の切り替えへの関心の薄さや、「電力会社切り替えによるメリットが大口利用者に偏っている」というイメージの強さが影響していると考えられるだろう。
どの電力会社もファミリー層の顧客獲得のために、趣向を凝らしたさまざまな電気料金プランを発表している。しかし、最激戦区である首都圏では、集合住宅の比率が高いことから、大口顧客の獲得だけではなく、中小規模利用者の獲得を視野にいれた料金プランの需要が大きくなるであろう。
さらに、北陸圏などエコキュートをはじめとした電化率が高い地域に対しては、オール電化住宅の家庭がより安くなる料金プランが好まれることが予想されるだろう。(編集担当:久保田雄城)