安倍晋三総理は集団的自衛権について、31日の参議院本会議で岡崎トミ子議員の質問に答え「政府としては従来から今日に至るまで集団的自衛権の行使は憲法上許されないと解しているところだ」とした。
そのうえで「私は安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会の報告書をふまえつつ、安全保障環境に相応しい対応を改めて検討する」と解釈変更も視野に現実的な対応を憲法との整合性を図りながらすすめていく考えを示した。安倍総理は「我々はその際にも、常に冷静な議論をすすめていく」とした。
自民党は総選挙で「集団的自衛権の行使を可能にし、国家安全保障基本法を制定する」と公約に掲げた。一方、同じ政権与党の公明党の山口那津男代表は集団的自衛権の行使についての従来の政府解釈は「妥当」としており、議論そのものの否定はしないものの、相当慎重な議論が必要との姿勢で、議論するなら時間をかけて慎重に検討していくべき課題としている。(編集担当:森高龍二)