FRスポーツ「86」「BRZ」が、デビュー4年を経て大きく進化、8月に登場

2016年07月07日 08:24

Subaru_BZR

「bremboブレーキ」と「ZF社製SACHSダンパー」を採用したスバルBZRの最上級グレード「GT」。写真はその「GT」をベースとした100台限定の特別仕様車「Yellow Edition」

 トヨタと富士重の協働から生まれ、2012年にデビューした「トヨタ86」「スバルBRZ」が、大幅なマイナーチェンジを受けて8月に登場する。

 「86」「BRZ」は、FR(フロントエンジン+リアドライブ)レイアウトと水平対向4気筒エンジンを組み合わせ、「超低重心パッケージング」を採用した、誰もがクルマを操る愉しさと感じられるスポーツカーとして開発された。今回、「86」「BRZ」のスポーツモデルとしてのアビリティアップを図るため、パワーユニットや足回りなどすべての領域を改良したという。

 まずトピックはマニュアルミッション車のエンジン。吸気脈動効果最大化のため、インテークマニホールドブランチ長最適化とポート断面積を拡大やエアクリーナーケースの大型化とエアクリーナーエレメントの変更で、吸排気系の効率を高めた。同時に、クルマ全体のバランスを保ちながら全域でトルクを向上させ、ドライバーの意思にリニアに反応する加速性能を実現。あわせてパワーユニットの耐久性を強化した。結果、最大出力は従来の147kW(200ps/7000rpm)から152kW(207ps)/7000rpmにアップ。最大トルクも従来の205Nm(20.9kg.m)/6400-6600rpmから212Nm(21.6kg.m)6400-6800rpmと大幅にアップした。

 操舵応答性向上と静粛性向上のために補剛材の追加や制振材の最適化し、シャシー&ボディの強化も図った。前後のコイルスプリング定数変更とリヤスタビライザー径のアップ、新開発のショックアブソーバーの採用、前後のロール剛性配分の最適化などを行なうことで、これまでよりも安定感のあるフラットな乗り心地と、滑らかかつレスポンスに優れた操舵特性を実現。質感の高い走り味に仕上げたという。

 エクステリア&インテリアデザインにも手がはあ入り、「86」「BRZ」ともに独自の進化を遂げ、精悍なスポーツクーペとなった。ステアリングホイールのデザイン&構造も変更を受け、トヨタ86のステアリングはトヨタ車最小径となる。

 スバルBZRの価格は243万円から302万9400で月間販売220台を掲げ、トヨタ86の価格は262万3320円から325万0800円で、同500台の販売を目指す。生産は富士重工業群馬製作所本工場で行なう。

 なお「BRZ」については、オリジナルの走りのポテンシャルを最大限に高めるために「bremboブレーキ」と「ZF社製SACHSダンパー」を採用した最上級グレード「GT」の発売を2016年秋に予定しており、更に「GT」をベースとした特別仕様車「Yellow Edition」(100台)の先行予約を7月7日より開始しする。(編集担当:吉田恒)