日中首脳「テロがアジアに浸透しないよう協力」

2016年07月16日 19:58

 外務省は安倍晋三総理と李克強・中国国務院総理との日中首脳会談で、両国首脳は(1)テロがアジアに浸透していかないよう協力していく(2)中国で9月に催されるG20サミットに向け、世界経済を回復させ、成長させていくために日中で協力していく(3)両国間に懸案もあるが『戦略的互恵関係』の原点に立ち、日中関係を前進させる、ことで一致したと発表した。

 首脳会談は15日午後、約30分にわたり行われた。会談で安倍総理は「日中間に依然、難しい問題があるが共通の課題に前向きに取り組みたい」とし「英国のEU離脱など、世界経済の先行きが不透明な中、李克強総理が構造改革を含め中国経済の舵取りを行っていることを評価」していることを伝え「経済面の連携強化のため、日中ハイレベル経済対話を早期に開催したい。マクロ経済・財務・金融、省エネ・環境等の分野で具体的に協力したい」と提案した。また「テロ対策についても具体的な協力を進めたい」とした。

 これに、李克強総理は「英国のEU離脱の影響で市場に変化が起こっているが、金融危機が再来することのないよう、日中でしっかり協力していきたい」と応じたとしている。また「互いに協力して戦略的互恵を実現させていきたい。G20サミットに当たって、安倍総理が中国を訪問されることを心から歓迎したい」旨が語られたとしている。また、テロについても「日中協力し、グローバルなテロの脅威に対応していくべき」とテロ対策で協力していくことで一致したという。(編集担当:森高龍二)