日本経済団体連合会は日中韓FTAならびに東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉の推進にあたって、知的財産の確保のために日中韓FTAならびにRCEPの下に三国の官民で構成する知的財産権に関する委員会を設置し、法の執行状況等を定期的にレビューすることなど盛り込むことなど、13項目を協定に盛り込むよう18日までに提言した。
提言では特に知的財産について「企業が有する知的財産権が正当に保護されることが公正な競争環境を確保すると共に、自国産業の育成を図る上での大前提」としたうえで、「TPPでは(1)不正商標物品、著作権侵害物品である疑いのある物品の職権による差止め(2)公正な商慣習に反する方法による営業秘密の取得防止等について定めるなど知的所有権の貿易関連の側面に関する協定を上回る高水準の規律を定めており、同様の規定を設けることが重要」としている。
このほか、物品貿易、原産地規制、税関手続き、貿易救済措置、投資・サービス貿易、ビジネス環境の整備、国内規制の透明性の確保、電子商取引、競争、エネルギー・鉱物資源、環境、政府調達、人の移動の分野での盛り込みを求めている。
経団連は「政府の司令塔機能を整備し、省庁連携で交渉を本格化させることが求められる」としているほか、「速やかなTPP発効を」と求めている。(編集担当:森高龍二)