ロシア・トヨタが小型SUV「RAV4」第4世代の現地生産を開始

2016年08月25日 08:10

Russia Toyota_RAV4

ロシア・トヨタのサンクトペテルブルク工場で生産を開始した最新の“トヨタ顔”キーンルックを採用した新型RAV4

 トヨタ自動車は、ロシアにおける生産拠点であるロシア・トヨタのサンクトペテルブルク工場(Branch of Limited Liability Company “TOYOTA MOTOR” in Saint-Petersburg/TMR-SP)にて、同車を代表するSUVである新型「RAV4」の生産を開始した。RAV4の生産開始に伴う追加投資額は約148億円(97億ルーブル)、新規雇用は約800名となる予定だという。

 2007年から稼働しているTMR-SPでは、これまでロシアなどに向けたセダン、カムリを生産しており、RAV4は2車種目となる。TMR-SPの生産能力は、これまでの年間5万台程度から10万台程度に増強される。なお、TMR-SP製のRAV4は、カムリ同様、ロシア国内向けのほか、カザフスタンとベラルーシに輸出される。

 TMR生産担当の松永良典上級取締役は、「TMR-SPの従業員の生産に対する考え方は、言うまでもなく、いずれの生産工程においてもトヨタの基本理念や哲学に基づいている。我々は、2車種目の生産に向け3年かけて丹念に準備してきた。本日TMR-SPが新たなフェーズを迎え、ロシアのユーザーに高品質のRAV4を届けられることを大変嬉しく思う」とコメントを寄せている。

 また、TMRの尾崎秀典社長は、「TMR-SPでのRAV4生産開始は、地域やロシア経済の発展にとって重要であるとともに、ロシアにおけるトヨタの持続的成長への鍵でもある。このたび、計画どおりにTMR-SPで第2の車種を立ち上げたことは、ロシアの自動車産業の発展に貢献するとともに、当地のニーズに合った商品を届けるトヨタの強い意志を現れだ。ロシアでのRAV4の成功を確信している」と語った。

 RAV4は、2002年にロシアで導入して以来、市場にて高い評価を獲得、コンパクトSUVセグメントを牽引する車種であるとともに、現在、トヨタのロシアにおけるすべてのラインナップのなかで、最も販売台数が多い車種となっている。こうした好調な販売実績を受け、2013年にTMR-SPでのRAV4生産を決定していた。

 今回、ロシアTMR-SPで生産するRAV4は、2012年のロサンゼルス・モーターショーで世界初公開した第4世代のトヨタ製グローバルに販売するSUVのなかでコンパクトなセグメント。翌2013年に発売されたモデルだ。2015年のマイナーチェンジで、近年のトヨタのデザインアイコンである「キーンルック」をフロントに採用した。1994年にデビューした初代RAV4は日本でもヒット作となったが、この第4世代の新型は日本国内では発売していない。(編集担当:吉田恒)